2019年4月8日
早いもので、3月定例会も終わり約一年になろうとしております。この一年を振り返ってみると最も大きかったのは議員定数削減ではないかと思います。市民の皆様から言われることは「議員の定数、多くない?」ということです。地方議員にとっての最大の権限と責任は議決権の行使であります。従って議員は市民の声や自らの考え調査から達した結論を市政に反映させることは当然であると考えられます。一方、何名の議員構成が妥当なのかという客観的な根拠はありません。従って現状の22名を維持しなければ市民の忖度に応えられないとする根拠も当然のことながらありません。
しかしながら、議員定数を減らすと多様な民意をくみ取ることができなくなるとの意見があるのも事実です。この意見に対しては定数を減らせば、選挙において従前より多くの支持を必要とすることになり、それだけ広域的なものの考え方をするようになるという考えもあります。ここで既に議員定数削減を行った自治体から議員定数が減って住民生活に支障をきたした行政により無駄遣いが膨らみ財政状況が悪化したということは聞きません。因みに本市議会においても欠員により現在20名の議員で議会運営がなされておりますが不具合や問題が起きているとは思えません。20名でも十分に議会運営が行われていることが実証されております。
こうした現実を直視した時、定数を削減しても十分に市民の忖度に応えることは可能であると思います。また、全県的にみても飯能、羽生、行田各市と比較しても人口1万人当たり秩父市の3人台に対して他の各市は2人台となっております。2016年には飯能で削減案が提案され、行田市では自治会連合会が市議会の定数を削減するよう求める要望書を議長に提出しております。自治会の要望として市の財政健全化、少子高齢化、人口減少対策、街の活性化を目指して取り組むため定数を削減すべきと結論付けたそうです。
消費税が10%になるのも間近という状況。今後様々な負担増が考えられるかもしれない中、まず、我々議員自身が率先して身を切る改革を断行し、さらに議員同士が切磋琢磨することで市民の忖度に応えていくのが議員なのではないか。と思います。議員定数が3名削減になり次の市議会選挙は今まで以上に厳しいものとなっていきます。しかし、あえて自ら進んで厳しい選択をすることが今まで以上に市民と議員の信頼を深めていくきっかけになっていければ幸いです。清流クラブの一員として議員定数削減案成立に協力でき市民の皆さまの声を実現できる機会をえたことに感謝申し上げます。